4月19日、東京・池袋で87歳の男性が運転していたプリウスが暴走し、ゴミ収集車と衝突したという衝撃的な事故がありました。
歩行者ら10人が事故に巻き込まれ、そのうち母娘とみられる2人が亡くなられたという情報も入り、とても悲しい事故となってしまいました。
運転手の男性は事故後、息子に「アクセルが戻らなくなって人をいっぱいひいてしまった」と電話をしていたそうです。
高齢者のプリウス運転による事故が多いようなイメージは確かにあるのですが、プリウスは本当に事故率が高いのか、アクセルが戻らないということはあり得るのか、まとめていきたいと思います。
目次
池袋でプリウスが暴走した事故(4.19)
事故の詳細

東京・池袋の交差点に80代の男性が運転する車が猛スピードで突っ込んで自転車をはねた後、ごみ収集車に衝突して複数の歩行者が巻き込まれ、3歳の女の子と30代の母親が死亡しました。
引用:テレビ朝日系(ANN)
これまでの調べで、乗用車は最初にガードレールに接触する事故を起こし、70メートル先の横断歩道で自転車の男性1人をはね、その後、70メートルほど先にある横断歩道で死亡した親子をはねたということです。
さらに交差点を曲がろうとしたごみ収集車に衝突し、そのはずみで横断歩道を渡っていた歩行者4人を次々に巻き込んだということです。
現場にはブレーキをかけた痕はなく、車のドライブレコーダーの記録などから、赤信号を無視して横断歩道や交差点に進入したとみられるということです。
乗用車を運転していたのは87歳の男性で、調べに対し「アクセルが戻らなくなった」と説明しているということで、警視庁は、けがをしていることなどから、逮捕はせず任意で事情を聴くことにしています。
引用:NHK NEWS WEB
現場には被害者のものと思われる帽子やヘルメット、大破した自転車、ゴミなどが散乱しており、事故の激しさに皆沈黙していたそうです。
SNSの反応
この事故に関して、Twitterでは「免許返納の義務化」を求める声や、「プリウス」について多くつぶやかれています。今回は「プリウス」について抜粋してみましょう。
プリウスの高齢者の事故、これで何度目でしょう?
シフトの位置が分かりにくい、モードによってアクセルの開け方が違うなど、高齢者の方にとっては普通の車より運転が難しいと思います。
東京に住んでいて、タクシーやバスなど福祉が充実している所で、なぜ車に乗らなければいけなかったのでしょうか pic.twitter.com/KpRsEhBUVP— さすけはな♪ (@sasuke_hana) April 19, 2019
2016年末、博多の病院に突っ込んで3人を死なせたのもプリウスで、アクセルとブレーキの踏み間違いと結論付けられているけど、超高齢者×プリウスの組み合わせに何かありそうという考えにはならないのかね。
— seaside (@s_seaside) April 19, 2019
池袋の事故
結局重体の母娘亡くなったんか…
プリウスでアクセル戻らなくなったっておかしいよな…
明らかに操作ミスだと思うんだけど…— おはぎはティンぺろお魚 (@HAGInico11) April 19, 2019
アクセル戻らない?
としてもブレーキ踏めば、
100キロのスピードは出ないよ……プリウスが悪者になるのは
なんか解せないわ。— roadrunner 2019年 3勝0敗 (@roadrunner_0719) April 19, 2019
過去のプリウスによる事故に言及した声もあれば、車種は関係ないという声もありました。
プリウスの大部分は事故を起こしていないわけですし、安易に「プリウスが悪い!販売するな!」というのはちょっと行きすぎな気がしますね。
プリウスは事故率が高い?
プリウスは事故率が高い車種なのでしょうか?
事故率については正式な情報が公開されているわけではありませんが、結論から言うとプリウスの事故率は高いとはいえません。
販売台数が多い
プリウスは2017年まで長らく販売台数1位だった車です。販売台数が多いということは事故の件数も必然的に多くなります。
2017年の車名別販売ランキング
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1100628.html
任意保険の料率は高くない
事故の多さを予測する手段として、「任意保険の料率クラスを比較」する方法があります。
任意保険の料率クラスとは「事故実績に基づいた保険料の割増引率」を指します。数字が小さければ保険金支払実績が少ない(=事故が少ない)ので保険料が安くなり、逆に数字が大きければ保険金支払実績が多い(=事故が多い)ので保険料が高くなります。
プリウスの料率クラスを調べてみると、おおむね4~6くらいになっています。
2018年版トヨタの自動車保険料率クラス車種別データベース
https://car-life.adg7.com/hoken/hoken_class_ichiran.php
他の車種と比較してもそれほど大きな数字ではありませんので、事故率が高いとは言えないでしょう。
池袋事故でアクセルが戻らなかったのは本当?
事故を起こした運転手の男性は「アクセルが戻らなかった」と言っているそうですが、プリウスではそのような欠陥があるのでしょうか?
現時点で本当にアクセルが戻らなかったのか、運転手がパニックになりそう思っているのかはわかりませんが、過去に気になるニュースがありましたのでご紹介します。
米トヨタ自動車販売は、アクセルペダルが戻せなくなる恐れがあるとし、「レクサス」「プリウス」など7車種を対象に米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)にリコール(回収・無償修理)を届け出ることが2009年11月25日にわかった。対象車は少なくとも426万台に達する見込み。分厚いフロアマットがずれアクセルペダルが引っかかる不具合。日本で発売されている車は危険がないという。
引用:J-CASTニュース
10年前でしかも米国でのニュースですが、リコール対象車である可能性もゼロではないですよね。
まとめ
プリウスの事故率、アクセルが戻らない事象についてお伝えしました。
プリウスに欠陥があったのならば大問題ですが、もしないのだとしたら、事故はドライバーの責任です。
自分を過信せず、周りの人の意見も聞いて、運転しても大丈夫なのか判断してほしいと思います。
亡くなった2人の親子には心よりご冥福をお祈りいたします。
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