7月29日、大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で着ぐるみを着てダンスの練習をしていた男性が亡くなったというニュースがありました。
この日の枚方市は最高気温35℃で、何もしていなくても屋外にいるだけで汗だくになる気温でした。
着ぐるみでダンスなんてもってのほかでしょう…
一体この男性はどれくらいの暑さを感じていたのでしょうか?最新の着ぐるみの暑さ・熱中症対策と合わせてまとめていきたいと思います。
着ぐるみの中はどれくらい暑い?

見るからに暑そうな着ぐるみですが、実際のところどれくらい暑いのでしょうか?
埼玉県三郷市内のイベントで、着ぐるみでの活動時における内部の気温・湿度を検証したデータがこちらのサイトにありましたのでご紹介します。

検証データによると、活動時における着ぐるみ内の温度(青線)は33度前後と外の気温と比較してもそれほど高くありませんが、
着ぐるみ内の湿度(赤線)は外と比較して15%以上上昇していることがわかります。
湿度が10%上がると体感温度は1℃上がると言われていますから、この時の体感温度は35℃前後とかなり暑いことがわかります。
枚方市で亡くなった男性のケースでは、
・日中に着ぐるみを着て仕事
・夕方18時頃からダンスの練習
をしていたとのことですから、汗をたくさんかいていた状態で、体感温度は40℃近くあってもおかしくない状況だったと言えます。
着ぐるみの暑さ・熱中症対策は?
一口に着ぐるみといってもその作りは様々で、身体との密着度を低くしたり、汗で濡れても乾きやすい素材を使用したりと制作する側も工夫しています。
しかし、どんなに作りを工夫しようと、良い素材を使っていようと、暑くないわけはないんです…!
そこで、着ぐるみを少しでも快適にするための対策をまとめてみたいと思います!
吸湿・速乾性のシャツ

着ぐるみを着用する際には、吸湿・速乾の長袖シャツを着た方がいいでしょう。
一見、暑そうに思いますが、汗で肌に直接着ぐるみが張り付くと動きづらくなりますし、着ぐるみが汗を吸って重くなることもあります。
そうなると体力の消耗が激しくなり熱中症の危険性が高まります。
暑そうでもシャツを着た方が体感的にもサラッと快適に過ごせるでしょう。
冷却スプレー

着ぐるみの中に余裕があり手が使える場合は、冷気を吹き込んで瞬間的に冷やせる冷却スプレーを持っておくとよいです。
特に首回りの頸動脈付近や、首から上を真っ先に冷やしましょう。
短時間であれば冷えピタや湿布を首の後ろに貼るのも効果があります。
額や首周りの濡れタオルバンドなど、気化熱を利用したものはあまり効果が高くないのでおすすめしません。
着ぐるみの中では水分が気化しづらいので熱が逃げず、ただビショビショになってしまいます。
冷却ベスト

保冷材や冷却ジェルと入れるポケットがついた冷却ベストは、上半身全体が冷えるので高い効果が期待できます。
農作業や建設現場、夏場の釣り・ツーリング等、長時間屋外での作業をする方に多く使われています。
3~5時間は冷たさを維持してくれるものが多く、着ぐるみでも十分に使えます。
冷却ファンが付いたベストもありますが、こちらも汗の気化熱を利用して涼しく感じさせるタイプになりますので、おすすめしません。
まとめ
- 着ぐるみの中の体感温度は外気温+2,3℃
- 汗が蒸発しにくいため湿度が上がりやすく、体感温度が高い
- 着ぐるみの暑さ対策は、吸湿・速乾シャツを着る、冷却スプレー、冷却ベストなどがあげられる
着ぐるみの中の暑さと、その対策についてまとめました。
汗による湿度上昇が、着ぐるみの中が暑いと感じる原因であることがわかりました。
真夏にお仕事やコスプレなどで着ぐるみを着る機会のある方は、長時間の着用は避けて必ずこまめに休憩を取るようにしましょう!
テーマパークなどで着ぐるみを着ている人がいたら、「40℃近くの中頑張ってるんだな」と温かい目で応援してあげましょう!!!
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